今日9月30日に福岡県中小企業振興センターで開催された、ソーラータウンミーティングin九州(太陽光発電の買取制度説明会)に参加してきました。
この説明会は、経済産業省・資源エネルギー庁の主催で開催され、11月1日から開始される「太陽光発電の買取制度」についての詳細な説明と意見交換を行うべく、全国10箇所で行われます。
九州での開催は福岡市の1ヶ所限りということで、県内のみならず熊本、大分などからの参加者もあり、事前予約だけで303名の参加申込みがあっていたようです。
この制度に対する注目度の高さがうかがい知れますね。
この「太陽光発電の買取制度」は、地球温暖化対策などへの取り組みとして、太陽光発電はここ3~5年が普及へ向けた正念場であるという国の判断のもとにスタートしました。
そして、国は下のような太陽光発電の導入シナリオを描いています。(総合資源エネルギー調査会 新エネルギー部会(第35回)配布資料からの抜粋です)
太陽光発電の設置数を2005年現在で住宅用の約32万戸を2020年に約20倍の530万戸に増やそうというものです。
下のグラフでは2009年の「新たな買取制度の実施」を堺に急激に普及が進んでいくことが想定されています。
それだけ国もこの制度に期待を寄せているということの現れでしょう。
それでは、今日の説明会の内容について、ポイントをご説明しようと思います。
○太陽光発電システムでつくられた電力のうち、余剰電力が買取対象。
○買取価格は、住宅用が48円/kWh、工場・事業所・学校などが24円/kWh(現在の自主買取価格の約2倍)
→住宅用の買取価格48円/kWhは、新築住宅に3.5kWの太陽光発電システムを設置した場合のイニシャルコスト(初期投資)を10年程度で回収できることを目安に設定されています。
(下記グラフをご参照ください。総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会・電気事業分科会買取制度小委員会(第4回)配布資料からの抜粋です。以下グラフ、図表の出典は同じです)
○ダブル発電(太陽光発電+エネファームなど燃料電池)の場合の買取価格は、住宅用39円/kWh、工場等20円/kWh
○買取期間は買取を開始した時点から10年間で、買取価格は固定。
→説明会の資料に中には「11月1日から順次買取が行われる」と記載されていました。
説明をされた資源エネルギー庁の担当官によると、「順次」というのは「11月1日以降最初の検針日から」ということのようです。
つまり今年の11月以前にこの制度の申込みをした場合、11月の検針日から120ヶ月(10年)の間、48円/kWhで買取が行われるということです
○2年目以降の買取価格は、実際の導入状況、パネル価格の動向を踏まえつつ、約5年で半額まで引き下げることを目標とする
左のグラフは、買取価格の引き下げのイメージです。
今後、太陽光発電の普及が進み、パネルの価格が下がってきたら、買取価格も引き下げて行くということです。
今日の説明では、平成22年度末までは、当初の48円/kWhの価格を継続する公算が高いとのことでした。(未確定ですが)
○買取費用は電力需要家全員で負担し、費用の回収・負担転嫁については、平成22年4月より回収を開始。費用の負担は、電気の使用量に応じて負担する仕組みとし、導入当初は約0.1円/kWh、標準世帯で月額30円程度。(電力会社の管区により若干異なります)
→つまり、太陽光発電を設置していない家庭も費用を負担するということです。
国の試算によると、各家庭の負担額は制度導入1年目が約30円/月、導入後5~10年目が約45~90円/月となっています。
投稿者:圓佛 明