前回のブログ(「海の向こうからのDM。限定品に思わず・・・。」)で、「Rollercoaster」(以下、ローラーコースターと呼びます)というウィスキーを注文したと書いていましたが、それが一昨日、早くも手元に届きました。
インターネットで注文したのが17日のことで、配送票によると18日に発送され、22日に私のところへ届いたことになります。
パソコンで「ポチッ」としただけで、遠く離れたスコットランドから、わずか5日で大牟田まで荷物が届く。何とも便利な世の中になったものです。「何をいまさら!」といった感じかもしれませんが、この便利さ、今回マザマザと実感いたしました。
さて、そのボトルには荒々しいアイラの海とアードベッグの象徴とも言うべきパゴダ屋根のキルンが、デフォルメされて描かれています。
そして、ボトルの裏側を見たときに、「オッ」と思いました。そこに記されていたのは。。。
前回ブログにも書かせて頂きましたが、このボトルはアードベッグ・コミティーの10周年記念ボトルです。そして1997年~2006年の10年間に樽詰めされた原酒がまぜられて(ヴァッティングされて)いるのですが、なんと、それぞれの原酒の比率が記されていたのです!
これは珍しい・・・。
ヴァッティング比率がボトルに表示されているのは、ボトラーズものでは過去に例があったようですが、蒸留所が自らの名を冠するボトルとしては何とも型破りな。。。
ちなみに、シングル・モルトとして出まわっているウィスキーは、その味わいを一定にするために、蒸留所内の熟成年数のちがうモルト・ウィスキーを一定の比率でヴァッティングしています。そして、ヴァッティングされた数種類のモルト・ウィスキーの中で最も熟成が若いものの年数が表示されます。
ということで、このアードベッグ・ローラーコースターは熟成年数3年となるはずです。2009年にボトリングされていますので。(ウィスキーの法定熟成期間は最低3年、オークの樽で熟成させなければなりません)
さらにボトルと一緒に同封されていた小冊子(いちばん上の写真でボトルの左側に写っているやつです)に、1997年~2006年の各年に起こった出来事と、ローラーコースターにヴァッティングされているその年の原酒の特徴が書かれていました。
まずは1997年。この年はアードベッグ蒸留所のオーナーがアライド・ディスティラーズ社から現在のグレンモーレンジ社に変わった年。
1980年あたりから操業と停止を繰り返していたアードベッグは、その後見事に復活していくことになります。
10年分すべて紹介してもしょうがないので、いきなり最後の年に飛びまぁす。
この年はいくつかのニューボトルをリリースしたというようなことが書かれています。
まさに10年前とはうってかわって順調そのものといった感じです。
そして、この小冊子の面白いところは1997年から年を経るごとに、次第にオークの木に年輪が刻まれていって、最後には樽にするのにちょうど良い、ギュッと目の詰まった木に育っているところです。このセンス、なかなか勉強になります。(上の画像では少し分かりにくいですが)
で、肝心のテイスティング結果はどうだったのか?じつは、なんとなく勿体ない気がして、まだ封を開けていません。。。
今日もいつもどおりフェイマス・グラウスにしとくか。。。
投稿者:圓佛 明