11月6日(水)と7日(木)の2日間、船津中学校の生徒2名が職場体験学習に来ました。
昨年に続いての職場体験学習です。数多ある大牟田市内の職場の中から、せっかく昭和住宅に来てくれるのだから、より充実した職場体験学習にしようと思い、昨年の経験も踏まえつついろいろと思案しました・・・。
昨年はほとんどの時間を建設現場での体験に費やしたのですが、今年は現場と事務所内と半分ずつにしました。といいますのも、これからますます重要になってくる住宅の省エネ性能について2人に学んで帰ってもらいたいと思ったからです。
とはいえ、まずは新築工事現場で、水準儀(レベル)を使って基礎天端が水平に仕上がっていることを確認する作業を体験。(実際に現場ではレーザーレベルを使うのですが、まずは基本的なことを体験してもらおうということで)
レベルを三脚に据えつけるところからスタート。
結構苦戦するだろうな~、と思っていましたが、2人とも飲み込みが早くいとも簡単に水平に据付け完了。
ひとりがレベルで視準して、もうひとりが標尺(スタッフ)を持つ。
何箇所か計測した後、交代して計測。作業する姿もなかなか板についてますね。
他の新築現場では、基礎配筋の確認作業などを行いました。
事務所では設計業務の一環として、木造2階建て住宅のモデルプランを使った一次エネルギー消費量計算の体験。私の中では、これが今回の職場体験学習のメインです!
まずは、「なぜ住宅・建築物の省エネ化が必要なのか?」といった背景や理由を説明。(日本全体で1990年から2009年の間に家庭部門のエネルギー消費量は1.23倍に増えている、諸外国は既に住宅の省エネ基準が義務化されている、などなど)
その後、エネルギー消費量計算の課題にチャレンジ。
あらかじめ準備しておいた図面から、外壁、窓、天井、床の面積や断面構成などを拾い出して、断熱性能を計算するエクセル書式に入力。さらに建築研究所の算定プログラムに設備機器の仕様や性能値を入力してエネルギー消費量を計算します。
これが完成した一次エネルギー消費量の計算結果です。結構なページ数です。(現場の工事写真帳とあわせて「成果簿」としてひとり1冊ずつ自分で作成して持ち帰ってもらいました。何かをしたからには、きちんと成果物を持ち帰る。これも大事なことです!)
H25年省エネ基準と低炭素基準をクリアして、「頂きました、☆みっつ(笑)」。
(この前、実際の新築案件で低炭素建築物の認定を受けていたので自身を持って教えることが出来ました!)
細かい計算の中身などはさておき、今回課題として選んだ省エネ化の大切さや、それを設計のなかで実現する楽しさを感じとってくれていればなぁ、と思います。
職場体験学習の最後に、中学生の2人から社員にインタビュー。
仕事のやりがいについて、「家を建てることを通して、そこに住む人が楽しく、豊かな生活を送ることに貢献できる。そして、感謝してもらえる仕事だ。」ということを社員がそれぞれの言葉で伝えてくれていたようです。
今回昭和住宅に来てくれた2人にとって、この2日間が少しでも意義あるものになっていれば嬉しいです。
もし、来年も誰か来てくれるなら喜んで受け入れますよ~。
それでは、また。
投稿者:圓佛 明